JDR公開理念情報

 「義塾メッセージ」
Japanese Dream Realization





「文化的付加価値を生む世界観を構築してゆけ」



  塾生諸君に述べておきたい。人間は、同じ世界に住んでいるようにみえて、実は、それぞれに住んでいる心の世界は違うのである。故に、人間観、世界観の数だけ人間が存在し、世界が存在しているといえるのである。

 それ故に、常に、まず、自分自身の住んでいる世界をよくよく客観視してゆかなければならない。必ずしも他者と同じ世界に住んでいるとは限らないし、その独自性が明らかになればなる程に、そこに真なる天命が実在しているといえるのである。

 独自の世界を自分自身の心の内奥に育んでいないと、独自の世界は観えてこないものなので、よくよく思索をし、自分自身を内省し、独自の世界を育んでゆかなければならない。そして、その世界が理念(イデア)的にも、より高く、より広く、より深くなってゆけばゆく程に、観られる世界も、より高く、より広く、より深くなってゆくのであり、自己の世界観を外なる世界に創造することによって、人々の心を豊かにしてゆくことが出来るのである。

 文化的創造物というものは、一つ一つの事柄や事件に対して加えられる理念(イデア)的洞察によって、付加価値がつくといえるのであり、より哲学的に深く洞察され、一定の人間観、世界観として創造され、呈示されたならば、それだけ人々の心を豊かにし、世の中を豊かにしてゆくことが出来るといえるのである。

 この理念的付加価値をつけてゆくということが、真に文化を創造してゆくということであって、その意味において、一人一人の心の内奥なる世界を、常日頃から開拓しつづけてゆくということは、肝要なことなのである。そして、より高く、より広く、より深い文化的視座を、哲学的視座として有していることこそ、真なる文化人の証なのである。

 真に自己の世界を、より崇高なものへと開拓しつづけてゆけば、あらゆる面において、善くなってゆくしかないのである。




〔義塾光明祈念歌〕
若草は
 人の心を
 若くなし
 若き心に
映し観られる
(貴)



[ 2002年4月12日 ]



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