理念情報

 「哲学的コラム」
Japanese Dream Realization



「メルケル回顧録『自由』と1989年からの民主主義の始まりについて」



JDR総合研究所 代表
天川貴之




 アンゲラ・メルケル元ドイツ首相は、回顧録『自由』において、「1989年から1990年が民主主義の始まりである。」と述べられているが、その頃は、大学生であった私が『青春の自省録』を綴っていた時期でもあり、憲法と国際法を学んで国際情勢をよく観ていた時である。

 ソ連崩壊に伴う1989年の東西ドイツの統合は、まさに「自由」の実現であり、民主主義の実現であり、また、自由市場経済の導入であった。

 このように、「自由」、それがメルケルの時代精神であり、それは、近代のルソー・カント・ヘーゲルの時代精神、世界精神とも軌を一にするものである。

 サッチャー元英国首相も、「ハイエクの『自由の条件』が私の座右の書です。」と述べられていたが、そのハイエクは、オーストリアからロンドン大学に行っており、その上で、アメリカに渡ってシカゴ学派と成っているのである。

 それはまさしく、「自由」という時代精神の実現である。また、それは、ルソーの云う「自由」であり、カントの云う「自由」であり、ヘーゲルの云う「自由」でもあるものである。

 このように、歴代の哲学者と歴史的政治家は、「自由」を求め、国民の声を聴き、「自由」を実現してきたのである。





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