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|---|---|---|
| 「哲学的コラム」 | ||
| Japanese Dream Realization | ||
| 「エロス(愛)の神に仕える精神の純粋さと透明感について」 |
| 純粋であるということは神の属性であり、理念美の本質である。故に、純粋な恋愛感情は、天へと導く活力を本来有しているものなのである。エロスの神が、本来神であるということに何よりも着眼しなければならない。エロスとは、本来理念であり、神へと到る道を切り拓いてゆく原動力なのである。そして、真なるエロスの証は、純粋なる精神性にあり、それこそが「愛」の証なのである。 かのプルタルコスは、「英雄伝」と共に、「愛をめぐる対話」を論述されているが、理念恋愛というものは、エロスの神への柔軟な信仰心に源があるのであり、人類にとって永遠普遍のテーマなのである。そこに「大道」がある以上、簡単に結論がでるものでもないであろう。 ただ、神へと到る道である以上、畏敬の念をもって尊重してゆかなければならない。若き日の純粋な感情を、年を経るに従って忘却し、人間は不純になりつつ老いてゆくものである。しかも、常に純粋な愛の感情を内省してゆく心の習慣をつけてゆけば、ゲーテのように、永遠の若さを保つことも出来るであろう。 天使達や神々にも高度な恋愛感情がある以上、地上の人間においても、高度な恋愛感情が実在するのである。故に、天使が恋愛をするか、人間が天使のように恋愛をしてゆけば、文化は栄え、豊かになり、国家も、地球も、真に繁栄してゆくものなのである。 しかし、精神的に成熟してくると、理性と愛と経験の力によって、成熟した不動心が築かれ、簡単に恋愛ボケすることなく、常に高度な判断力を保ちながら、それぞれの使命に邁進してゆけることであろう。そして、高度な恋愛感情が、むしろ仕事の質を高め、豊かにしてゆくことであろう。 我々は、ゲーテや光源氏が、現実的に政治家でもあられたことに着眼してゆかなくてはならない。しかし、それ以上に、偉大な文学者であられ、崇高なるエロスの神に仕えておられた天使であられたのであろう。 あらゆる面において、すべては善くなってゆくしかないのである。 |