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|---|---|---|
| 「哲学的コラム」 | ||
| Japanese Dream Realization | ||
| 「叡智と慈愛と勇気の哲学とリーダーの条件について」 |
| ローマ帝国のアウレリウス帝の伝記と、日本国の大和武命の伝記を読み比べてみると、大和武命の「神風」の奇跡にあたるものが、「神雷」の奇跡、「神雨」の奇跡として記念柱に刻まれ、遺されている。「雷」とは、火の神の象徴であり、「雨」とは、水の神の象徴であろう。日本神話でいえば、塩椎神(水火土神(しおつちのかみ))に該当するものである。日子穂穂出見命に対して、「潮満玉」と「潮干玉」をお授けになって、正義を実現されたという故事に象徴されている。
本来、御言葉(ロゴス)というものは、人を動かしめるだけではなく、天を動かしめ、地を動かしめるだけの神聖な力を宿しているものである。アウレリウス帝の御言葉(ロゴス)の水晶の如き透明さと、大調和の円相は、まさしく「潮満玉」「潮干玉」として、ローマ軍の正義を実現し、その清らかさを実証したことであろう。アウレリウス帝の「慈(いつくしみ)」の赤心は、ローマ軍にとって剛さの源となったことであろう。そして、公正な法と秩序を害する者への良心と理性と信仰に基づく正義の剣は、ローマ軍に誇りと自尊心と名誉を与えたことであろう。 アウレリウス帝は、その寛容さについて忠言を受けた時期に、このように信念をもって語られている。「我が信ずる神、我が生くる生は、(彼に)負けるようなものではない。」そして、弱き方、罪を犯した方に対しても、「つまづく人々をも愛するのが人間の特権である。」と自省録につづられている。このような光明信念と、自己信頼と、信仰心と、愛の精神に基づいて、真理を、実人生、実社会で活かしてゆくことが真なる武士道であり、あらゆる分野におけるリーダーの努めであろう。 ミケランジェロが敬愛し、設計された、ローマのカピトリヌスの丘の黄金のマルクス・アウレリウスの騎馬像は、人間が真なる哲学によって、いかに精神的に偉大なる生命の実相を顕現してゆくことが出来るかということを、新時代の道標として指し示している。 あらゆる面において、すべては善くなってゆくしかないのである。 |