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|---|---|---|
| 「哲学的コラム」 | ||
| Japanese Dream Realization | ||
| 「久坂玄瑞とフランス音楽の響きについて」 |
| 明治維新がフランス革命に比べて、比較的無血革命を成就させえたのはいくつか理由があるであろうが、「大和心」の風土の中に、真の武士道を身につけられた坂本龍馬や、勝海舟や、山岡鉄舟や、福沢諭吉等がバランスよく天の配材として布陣されており、限りなく有機的に、天衣無縫に機能されえた所が大きいといえる。この中の一人が欠けても、時代はより多くの悲劇を創造したことであろう。 しかし、それにしても数多くの志士達の若き血が流れていることは残念である。かの吉田松陰は、J・J・ルソーの半分の年齢も生きておられない。久坂玄瑞にしても、歴史上の人物になっているのが不思議なくらいの年齢で夭折されている。高杉晋作をショパンの「革命」とすれば、久坂玄瑞はドビュッシーの「月光」のような静かさをたたえている。 何故か、フランス音楽が久坂玄瑞には似合う。人生が詩であるのか。詩が人生となるのか。「大和魂」というものは、一編の詩劇のように歴史に足跡を遺している。十代、二十代、三十代の若き魂と、青春と、日本的革命の一大舞台は、数多くの世界史的偉人を確かに育んでいる。そして、一人一人の魂が、身をもって武士道の倫理道徳の何たるかを雄弁に物語っている。 そして、明治維新に観られるフランス革命の響きは、坂本龍馬の故郷の地に、中江兆民という世界史に遺る思想家を育むことに成功した。そして、中江兆民の国家百年の大計は、福沢諭吉の国家百年の大計と両輪となって、現代の日本と新時代の日本を支えている。 日本とアメリカとEUを中心とする、世界の大調和の時代を創出している。そして今後も、アジア、イスラム、アフリカを始めとする、様々な多民族の安寧を成就する時代精神の一つとして、全世界の人々の魂に糧を与えつづけてゆくことであろう。 あらゆる面において、すべては善くなってゆくしかないのである。 |