｢宇宙人という視点から｣



「哲学的コラム」
Japanese Dream Realization

「宇宙人という視点から」

　宇宙人というと、地球外生命体のことを想い浮かべるが、私達人間も立派な宇宙人である。宇宙の中に生かされている生命であるから、本当は宇宙人である。宇宙人であると同時に国籍を持っているのである。或る方は日本人であり、或る方はアメリカ人である。或る方はフランス人であるという自覚を持っているが、かのエドガー・ケイシーのリーディングや、仏教で説かれているような輪廻転生があるとしたら、日本人だと思っている方がかつてはアメリカ人であったり、フランス人であったかもしれない。

　「前世療法」のように、想起すれば、第二の故郷も第三の故郷も発見できるかもしれない。しかし、その故郷が地球以外にもあれば、今は自分が地球人だと自覚していても、実は同時に立派な地球外生命体かもしれない。そして、過去現在未来を貫いて、或る時は地球の外から地球を見、或る時は地球の内から地球の外を見ていたのかもしれない。たとえ今、日本人であるとしても、宇宙人の視点から日本文化を見れば、どのように観えるのであろうかと考えてみるだけで面白い。

　しかし、大切なことは、今後地球が本当に宇宙時代を迎えるとしたら、宇宙的視野でもって、アメリカがどのように貴重な宝に観え、日本がどのように貴重な宝に観え、フランスがどのように貴重な宝に観え、その他すべての国々の文化や伝統が、どのように貴重に観えるかということである。

　もしかしたら、宇宙人の眼の方が、地球人の眼よりも、さらに文化のアイデンティティーの大切さを悟っているかもしれない。そして、地球人の方が、宇宙人の貴重さを悟っているかもしれないのである。その意味において、宇宙人という観方は、より柔軟で豊かな思索の材料と芸術の材料と様々な文化の材料を提供して下さるものでもある。

　あらゆる面において、すべては善くなってゆくしかないのである。

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