理念情報

 「哲学的コラム」
Japanese Dream Realization



「古代えの郷愁と新時代のビジョン」



 自然というものは、果たして人工的に創ることが可能なものなのであろうか。それは、芸術の世界においても、科学の世界においても、根源的な問いを投げかけるものである。

 人間は、常に都会的に洗練されたいという想いと同時に、原始的な自然に回帰したいという想いをもっている。日本文化にも同じことがいえるし、新時代のビジョンにも同じことがいえる。新生日本のビジョンの奥に秘められた神代の時代への郷愁や、古代日本精神えの郷愁というものは、どのようにして止揚されてゆくのであろう。

 神代の時代の祭政一致の精神と、現代の時代の合理的な民主主義の精神とは、どのようにして止揚されてゆくのであろう。教育勅語にみられるような親子、師弟の秩序礼節の精神と、現代の時代の自由で平等な、博愛であろうとする精神とは、どのようにして止揚されてゆくのであろう。人間としての自然な愛情と最先端のバイオテクノロジーとは、どのようにして止揚されてゆくのであろうか。

 現代における逆説とは、意外に、古代の精神の中に、旧き伝統精神の中に、新時代を生きる心の糧や道標が発見できるということである。都会には人工的なものが満ち溢れているが、田舎には自然なままのものが満ち溢れている。そして、現代から新時代にかけては、都会の中に自然が探究され、田舎の中に人工的なものが探究されているのである。

 西洋の合理的精神の中に日本的な伝統精神が探究され、日本的な伝統精神の中に西洋的な合理的精神が探究されているのである。新時代の文化は、果たして古代の文化文明を乗り超えられるのであろうか。数多くの伝説と神話が、現代に生きる私達の魂と生命に問うている。

 あらゆる面において、すべては善くなってゆくしかないのである。



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