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|---|---|---|
| 「哲学的コラム」 | ||
| Japanese Dream Realization | ||
| 「恋愛の産み出すもの」 |
| 恋愛の本質とは、何であろうか。それは、一種の芸術的感動ではないかと思う。 恋愛によって、人はそれぞれに美しきものを発見するのである。そして、美しきものに憧れるのである。それは、美しき表情であったり、美しい言葉であったり、美しい心情であったりするが、何らかの美しきものに感動することが、恋愛の中核にあることのように思える。 この美しきものは、同じく美しきものが自分の内になければ、見い出すことはできない。故に、恋愛を通して、内なる美しさが外なる美しさに導かれて、目覚めんとしているといっても過言ではないのである。 すなわち、外なる美しさに刺激されることによって、内なる美しさを発見し、これを磨いてゆくことこそ、恋愛を通してなすべきことではないかと思う。 詩人達の多くは、自らの見い出した美しきものを、限りなく理想化して、詩として結晶させてゆく。しかし、その詩の内に現れている美しきものは、実は外なる美しき対象そのものではなくて、その刺激を受けて活性化した自己の内なる美しさなのであり、その詩とは、結局のところ、その方自身の内なる美しさの結晶であるといえるのである。 哲学者達の多くは、自ら発見した美しさを限りなく理想化して、美そのものの追究をする。そして何が美しいのか、何によって美を認識しうるのか、探究が始まってゆく。そして、一つの思想哲学として結晶するのである。 宗教家達の多くは、美そのものの追究を通して、美しき人格とは何かということについて考え始める。そして、自らも美しき魂にならんと志してゆかれるのである。 このように恋愛というものは、美に対する芸術的感動を通して、芸術はもちろんのこと、哲学や宗教までも、産み落としてゆくのである。 あらゆる面において、すべては善くなってゆくしかないのである。 |